「争点隠し」に加担するな ―参院選報道

    2016/06/24

     参院選が22日公示された。「アベノミクスを加速させるか、やめて暗い時代に戻るのか」という安倍首相、「改憲勢力の3分の2獲得阻止」と訴える岡田代表ほか…。23日朝刊各紙は「争点」をきちんと書いて問題提起しているのか? 

     まず1面の見出しを点検。東京版最終版(東京は「○11版S」他は14版)、各紙とも大きい順に並べた。日経だけが1面肩。トップは、英国のEU問題国民投票)
     ・朝日「問われる安倍政治」「アベノミクス・安保法」「改憲4党3分の2焦点」
     ・毎日「改憲めぐり攻防」「『3分の2』議席焦点」「経済政策是非問う」
     ・読売「アベノミクス問う」「参院選389人立候補」「社会保障・憲法争点」 
     ・産経「自公VS.民共の構図」「参院選公示389人立候補」「『野党共闘』に温度差」「『18歳』初の国政選」
     ・東京「第一声争点くっきり」「自公 アベノミクス加速を」「共闘野党 改憲阻止で訴え同調」「改憲勢力3分の2が焦点に」
     ・日経「首相『経済力強く前に』」「岡田氏『改憲必ず阻止」「参院選公示389人が立候補」
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     これだけでも、かなり問題意識がはっきりするが、東京、日経を除く各紙が1面に政治部長のコラムを載せた。東京は「4つの争点」を図に、日経は論説主幹のコラム。社説と併せてみてみよう。
     ・朝日:立松朗政治部長「憲法避けずに議論を」、社説「参院選安保法制 誤った軌道を正せ」
     ・毎日:末次省三政治部長「これまでとは違う」、社説「参院選スタート 党首討論会は何度でも」=論説委員による「2016参院選視点」を併載
     ・読売:前木理一郎政治部長「『安倍1強』継続か否か」、社説「参院選公示 主張の信憑性を確かめたい」
     ・東京:社説「党首第一声 福島でなぜ原発語らぬ」
     ・産経:政治部長有元隆志「迫る危機各党の覚悟は」、主張「北の暴挙と参院選 脅威踏め現実を論じよ」
     ・日経:論説主幹芹川洋一「将来不安の解消こそ争点だ」、社説「16参院選政策を問う ツケ回しせず経済再生の道筋示せ」
             ×        ×
     「争点」は、投票者が決めるものだ。ただ、はっきりしているのは、9条も含めた改憲に向けて、焦点を隠し、ただムードを掻き立てて3分の2を獲得しようとする、安倍戦略をメディアが伝えなければ、誰が伝えるのか、と言うことだ。問われているの、安倍政治そのものだ。