演劇人らの闘い

    2018/11/16

     「このままだと憲法9条をはじめ、人権、人間の尊厳など民主主義の根幹が崩れる。自分たちの手で、表現の自由を守らなければならない」
     演出家や劇作家、俳優ら有志による「安保法制と安倍政権の暴走を許さない演劇人・舞台表現者の会」が今月21日、「表現の自由」をテーマにした集会を東京・六本木の俳優座劇場で開く。同会の呼びかけ人の一人で文学座の演出家、西川信廣さん(69)らが企画した。作家の池澤夏樹さんと作曲家の池辺晋一郎さんの対談のほか、劇団文化座代表の佐々木愛さんら女優たちが、日本国憲法の前文を朗読する。「会として初めて企画する集会。とりわけ若い世代に私たちの声を届けたい」と西川さんは語る。
     2015年9月16日、演劇人や音楽家ら計約300人が、東京や京都、神戸など20カ所以上の駅前に立って、参院で審議中の安全保障関連法案の強行採決などに抗議し、1時間の「サイレントスタンディング」を行った。その3日後の19日未明、「戦争法案」と呼ばれた安保関連法案が参院本会議で可決。その瞬間を胸に刻み、西川さんをはじめ、演出家の鵜山仁さんら会のメンバーは毎月19日に、それぞれ最寄りの駅前で、「無言の抗議」を続けている。
     解釈改憲で集団的自衛権の行使を可能にさせ、安保法制を成立させた。「三選された安倍首相は今度は憲法を視野に入れている」と西川さん。「新しい形での意思表示」の第一弾が今回の集会だ。
     まずは自分たちができることをする。粘り強く継続する。そうして市民が互いにつながっていけば、やがて大きな輪ができる。その動きをしっかりと追うことがメディアの役割だ。