ケイ氏の提言から

    2017/07/21

     国連「表現の自由」特別報告者のデビッド・ケイ氏が、今年6月にジュネーブで開かれた国連人権理事会に、日本に関する調査結果を報告した。現地には日本からのメディアが多数取材に訪れ、いくつかのメディアがこの報告に関して報道していた。
     中には、日本政府と同様に露骨に反発的な報道も見られたが、あらゆる日本のメディアの関連報道に、共通して黙殺された提言があった。実際、いちばん衝撃的な提言だったのは、その黙殺された箇所だ。
     それは、日本のジャーナリストのあり方、とくに記者クラブに関わる部分だった。和訳は外務省のサイトやメディア総合研究所のサイトにアップされているが、その箇所は、たとえば以下のようだ。
    〈訪日中に驚いたことには、特別報告者と会ったジャーナリストのほとんどが、自らが置かれる実態を話すことにおいて、匿名を希望したことである。内部告発者を保護する独立組織がないことから、声を上げたことで管理側から報復行為を受けることを恐れていた。にもかかわらず、大手メディアの記者とフリーランスを束ねるジャーナリストの広い連帯組織がなく、そのため連帯や支援、共通目的は限られている。またあらゆる範囲のジャーナリズムを規制する、独立した報道協議会もない〉
    〈当局からの情報に直接アクセスする唯一の回路として記者クラブを固定化することや、外部のジャーナリストを受け入れることに消極的であること、またクラブ会員だけに限って定期的に非公式で独占的に情報提供するよう当局と交渉するのができることは、本来の目的とは相反する効果しか生んでいない〉
     さて、これらの指摘に、日本のジャーナリストは、どう答えるべきだろうか。