インタビュー

直言37 ノンフィクション作家 班忠義

民主主義の恵みの活用を

 初の戦後生まれの首相として安倍晋三・自民党新総裁が率いる内閣がこの秋、発足した。憲法や教育基本法の「改正」を掲げる新首相をアジアはどう見るだろうか。日本と中国を往来しながら、戦争被害者などの取材を続けるノンフィクション作家、班忠義さんに聞いた。【明珍美紀】 続きを読む


「直言36」作家 目取真俊

首相の靖国参拝で基地強化の方向に

 首相の靖国神社参拝で揺れた戦後61年の終戦の日。アジア諸国の反発だけでなく、米軍再編の観点からも危惧しているのが沖縄在住の作家、目取真俊さんだ。「首相の参拝は単に公約を守ったとか心の問題ではない。そこから生じる結果を考えれば、米軍基地の強化に結びつく」と指摘する。【明珍美紀】

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直言35 弁護士 伊藤和子さん

伊藤和子さん 人権が根付かない日本
(新聞労連の機関紙の06年8月1日号より転載)

 「日本から新しい国際貢献の流れをつくろう」と弁護士やジャーナリストら有志による人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」がこの夏、設立された。事務局長は弁護士の伊藤和子さん。「貧困の問題や人権侵害は平和の問題とつながっている。これまで弁護士がかかわる人権活動は国内の問題が多かった。私たちも国境を越えて何かやるべきだと思い立った」と張り切る。【明珍美紀】

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直言34 ジャーナリスト 鳥越俊太郎さん

鳥越俊太郎さんアンフェアな改憲の動きに歯止めを
(新聞労連の機関紙の06年7月1日号より転載)

 イラクに駐留していた陸上自衛隊は、退陣まで3カ月に迫った小泉首相の命令で6月25日、ようやく撤退を開始した。だが、米国の要請に応じ延べ5500人の自衛隊を海外の「戦地」に派遣した事実は、平和憲法のあるこの国の根幹を揺さぶる。約900日に及んだ今回のイラク派遣をどうみるか。この夏、日本でもスタートするインターネット新聞「オーマイニュース」の初代編集長でジャーナリストの鳥越俊太郎さんに聞いた。【明珍美紀】
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直言33 フォトジャーナリスト 桃井和馬さん

継続的に問う姿勢を
(新聞労連の機関紙の06年6月1日号より転載)

 史上最悪の被害をもたらした旧ソ連ウクライナのチェルノブイリ原発事故。大量の放射能が放出され、命が失われ、地域社会が崩壊した。この春、20年後のチェルノブイリを取材したフォトジャーナリストの桃井和馬さんは「低線量とはいえ住民は日々、放射線を浴び続けているという現実がある。あの事故は何だったのかを継続的に問える姿勢がメディアに必要だ」と強調する。【明珍美紀】
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直言32 詩人・作家 辻井喬さん

社会に浸透する言葉を持て
(新聞労連の機関紙の06年5月1日号より転載)

 「大衆社会に浸透する言葉をわれわれは持っているのか」と詩人で作家の辻井喬さんは疑問を投げかける。改憲の流れを押し戻せないのは「憲法を守ろうとしている側にも責任がある」とも。経営のトップを退き、いまは執筆活動の傍ら、九条の会の賛同者にも名を連ねて発言する辻井さんに、憲法記念日を前に思うところを聞いた。【明珍美紀】

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直言31 パキスタンでNGO活動 督永忠子さん

戦地や被災地の実態を伝えよ
(新聞労連の機関紙の06年4月1日号より転載)

 マグニチュード(M)7・6の激震が起き、8万人以上の死者を出した昨秋のパキスタン大地震から4月8日で半年を迎える。パキスタンに住み、被災者の生活支援を続ける督永忠子さん(61)は「これだけ早くメディアから忘れ去られた災害もない」と憤る。日本政府が拠出した多額の援助金が何に使われ、出動した自衛隊は何をしていたのかーー。こうした実態をきちんと報道しなければ「アフガニスタンやイラク戦争でメディアが犯した過ちを繰り返すことになる」と懸念する。【明珍美紀】

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直言30 映画監督 吉田喜重さん

平和を維持する意志が大切
(新聞労連の機関紙の06年3月1日号より転載)

 陸軍の青年将校らに率いられ、約1400人の兵士が首相官邸などを襲撃した2・26事件から今年で70年。同事件の理論的指導者、北一輝を描いた映画「戒厳令」を監督した吉田喜重さんは、あの時代の言論統制といまの日本を比較し、「軍国主義の時代は権力側が言論をすべて掌握した。戦後、それは大きく崩れたが、言論側と権力側の不幸な対立構造にある」と分析する。【明珍美紀】

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直言29 経済同友会終身幹事 品川正治さん

現代史をどう描くかが最大の課題
(新聞労連の機関紙の06年2月1日号より転載)

 損害保険会社の元社長で、経済同友会の終身幹事、品川正治さん(81)は、財界人では数少ない護憲派を打ち出す1人だ。対米従属を言いながら愛国心のシンボルとして日の丸、君が代を強制しようとする。「支配政党だけでなく財界も、この大きなねじれのなかにある」と品川さんは指摘する。【明珍美紀】

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直言28 在米ジャーナリスト 青木冨貴子さん

いまは証言を聞ける最後のとき
(新聞労連の機関紙の05年12月1日号より転載)

 旧満州(中国東北部)で極秘裏に細菌戦のための実験を行った「七三一部隊」にはいまだに謎が多い。故・石井四郎部隊長については不明な点も多かったが、在米ジャーナリスト、青木冨貴子さん(57)が石井の直筆ノート2冊を発見した。故郷や東京での住まい周辺などの「現場」を丹念に歩きまわった成果だ。「戦後60年を経て可能になる取材もある。いまやらないと事実は永遠に闇に埋もれてしまうでしょう」と青木さんは語る。【明珍美紀】

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