ニュースと論評:憲法メディアウォッチ

JCJ選定 07年]「ジャーナリスト」10大ニュース決まる!

JCJ選定 07年

 「ジャーナリスト」10大ニュース決まる!


①渡辺恒雄・読売主筆が「大連立」画策

②参院選で自民大敗、安倍首相が政権投げ出し

③歴史教科書歪曲に沖縄県民挙げての抗議

④ワーキングプア、年金記録消失、格差拡大に国民の大きな怒り爆発!

⑤どこまで広がる防衛省疑獄

⑥放送法改悪、NHK人事など権力の放送介入、露骨に

⑦新聞の経営危機深まり、生き残りかけ「3社連合」

⑧食品偽装で内部告発続く

⑨気象の異常現象続出で地球環境への関心高まる

⑩ビルマ(ミャンマー)で長井健司カメラマンが射殺さる
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番外:スポーツ報道の過剰演出に批判高まる

*日本ジャーナリスト会議(JCJ)は、12月5日、2007年JCJ10大ニュースの選考を行い、上記のように決定した。選考経過は下記の通り。

10大ニュース選考討論会


参院選惨敗は安倍政権体質に嫌気

ナベツネ大連立に「記者」は怒るか

新聞の危機深まり、放送に権力の影

A 教科書検定をめぐる沖縄の動きは重要。参院選は一位か。
B 参院選がトップでしょう。安倍政権交代と一緒にするか。別項目か。
C 自民の参院選敗北は「戦後レジームからの脱却」を掲げた安倍政権の体質が 否定されたのだ。
D 年金が最大の敗因だろう。年金問題ではタブーなくマスメディアも追及してい た。
B 政治資金問題、失言など自民党のオウンゴールが目立ったが、最大の原因は安倍政権の右派体質が嫌われたのだろう。国民はメディアの半歩先を歩いていると思う。マスメディアを褒める気にはならないな。
E 沖縄の県民集会の成功は地元メディアの功績も大きい。
C 年金が大問題になったのは国民の不安が底流にあると思う。マスメディアは新  事実などを掘り起こしたのかな。
E テレビのワイドショーは活躍した。民主党の長沼昭議員を登場させて、一種の持ちつ持たれつの関係だった。
  年金と今年顕著になったワーキングプアの問題は、国民の不安という点で共通するのでは。

F ワーキングプアと「年金」は質が違う。「年金」は行政の怠慢。
B 性格は違うけど、年金、ワーキングプア、格差拡大への怒り爆発というくくり方もできる。参院選、沖縄…、今年は国民の怒りが爆発した年だった。
C 中流意識はなくなりましたね。一方でトヨタの利益が2兆円。健保の負担は3割になるので、民衆は「どうなっているんだ」と…。
A 怒りより呆れているのかもしれませんが、渡辺恒雄読売新聞主筆画策の大連 立も大きい。
B 真正面からのナベツネ批判にできないかな。
D 「毎日」は取り上げていたけど「朝日」は煮え切らない。テレビは傍観です。あれはナベツネのキャラでしょうがないというとらえ方です。
G 他のメディアは言わないから。JCJが批判しなければ。
B 問題はジャーナリストが怒るかですね。
E あえてこれが1位でもいいね。JCJの10大ニュースとして。
B メッセージ性がある。
A 安倍内閣の置き土産国民投票法もあります。
B 安倍内閣の崩壊でニュースのウエートは下がったでしょう。
A 防衛省疑惑、薬害も怒りにつながりますが。
B もう防衛省疑獄と言っていい。
C 米軍再編なども巨大な利権の中に組み込まれて、群がっている者が大勢いる のが見えてきた。
E イラク開戦の動機でもあるのだろうけど、軍事会社の拡大など戦争の企業化。それを背景にしていると思える。日米にまたがる構造でしょう。
A メディア界でいえば朝日、読売、日経の3社連合。放送法改正や関西テレビの 捏造問題…。
D 関テレの捏造から始まった行政の介入と連動しているのはNHKの問題。経営 委員会を通してNHKを支配しようとしている。経営委員会議事録を読むと、橋本執行部と小森経営委員長との間で激闘がある。
  政府や財界がNHKを支配しやすい構造を作ろうとしている。それを来年1月の 会長選出につなげようとしている。「あるある大事典」問題での行政処分は引っ込めた。
B 安倍政権の遺産が、NHK経営委員会に残っている。
K この一年を通じて権力の放送支配への野望が続いたね。
B 新聞の3社連合は、意図としてネットではなく販売問題がメインでしょう。
F 日経社長も広告収入が落ちていることに危機感を募らせています。3社の協同当面は販売面でも、長期的にはネット戦略メディアもある。
B ネットでお金が取れるかなあ。
F 朝日は読売がどこかと組むことを恐れ、読売は朝日がよそと提携かとの思惑があって、10年先を見ているのでは。
B 「新聞の危機深まる」という文脈の中で3社連合を取り上げたい。 A 長井さん 害や山田厚史さん、斎藤貴男さんなどジャーナリストに対する訴訟もあった。講談社の『ぼくはパパを殺すことに決めた』の「取材源」逮捕も。
B イラクなどでもそうだが、日本の記者はいかに頑張ってないかという話だから困っちゃう(笑い)。長井さんのケースも危険なところはフリーで組織ジャーナリストは後ろでのうのうとしているのではという不信感がある。そうした反省をこめられる表現はないか。報道における格差問題ですね。
F 「最前線に記者を出さない大手マスコミ」という表現かな。
E 10大ニュースにどう入れるか。今年に限ったことではないからね。
C 市民の関心では食品偽装も多かった。内部告発で明るみに出たのでしょうね。 G 内部からの通報が増えたのは、賃金カットなどで会社に痛めつけられているからでは。
B スポーツをめぐる不祥事も取り上げたい。
C なんで朝青龍があんなに叩かれるのかわかりませんね。
E メディアの問題としていえば過剰報道であり、追及できていない問題でもある。
C ボクシングの亀田についてTBSの責任は大きい。
B 社会問題ではないけど今年の猛暑など異常気象も目立った。
E 地球温暖化など環境問題に関心が集まった年でもある。ゴア氏のノーベル平和賞受賞もある。
A 来年に向けては?
B 政・官も産業界も劣化が表出した一年。組織の中の個人が弱くなったと思うが、国家がのさばる時代は一応終わったように思う。総選挙の結果にもよるけど。
D 今年は「あるある」のやらせに始まり、ナベツネのやらせに終わった年。だが最近のJNN世論調査で、大連立は65%が反対、賛成は26%。あの産経の調査でも同様の数字。参院選で示された民意は生きている。(機関紙部)