今週のひと言

世論調査の「読み方」

 来年4月、3%上げて8%にすることになっている消費税の増税を実施するのか、しないのか? 有識者に聞くというパフォーマンスが始まった。このやり方自体、問題があるが、有識者会合に首相は出席せず、「後で判断材料にする」という。どうでも決められるためのアリバイ作りだ。
 そんな中、今週初め、それを問いかけた世論調査が出揃った。見出しだけ取ってみると、朝日「消費増税賛否が接近 賛成43%、反対49%」、毎日「消費増税8%へ『段階的に』33%」、共同通信を使った東京新聞は「消費増税『予定通り』2割」…。ところが、なぜか日経だけは、「消費増税7割超が容認」で、他紙とは大きく違って見える。
 この差、内容を詳しく見てみると、例えば共同は、「あなたは消費税を来年4月に5%から8%に引き上げることについて、どう思いますか」と聞いて、「予定通り来年4月から引き上げるべきだ」22.5%、「予定通り来年4月から引き上げるべきだが、引き上げ幅は小さくすべきだ」22.0%、「税率を引き上げるべきだが、引き上げの時期は先送りすべきだ」22.7%、「現在の税率5%を維持すべきだ」29.1%から、「『予定通り』2割」の判断をしている。毎日も共同と同様の聞き方だ。
 ところが日経の場合は、3択で「予定通り引き上げるべきだ」17%、「引き上げるべきだが、時期や引き上げ幅は柔軟に考えるべきだ」55%、「引き上げるべきではない」24%から、「税率引き上げを容認する声が7割を超えた」と評価。「夕刊フジ」にまで、「消費増税7割賛成の怪」「消費増税『7割容認』本当なの?」と批判されている。「予定通り」は17%に過ぎないのだ。
 よく言われるのは「世論調査は質問の仕方でどうにでもなる。もともとが『世論はこうだ』というための『やらせ』だ」という問題。それに加え、「答えは足し算の仕方でどうにでも説明できる」ことを証明してしまった。