今週のひと言

「慰安婦」発言と世界

 地雷廃止運動で知られる米国のジョディ・ウィリアムズさんらノーベル平和賞を受賞した女性5人が5月30日、橋下徹大阪市長に対し、旧日本軍の慰安婦制度に関する発言の撤回と謝罪を求める声明を発表した。この問題は島国の一人の市長の心無い発言にとどまらず、世界の人権活動家らの強い批判を浴びている。
 声明では「性暴力は紛争後も被害者や社会に長期にわたって深い傷を残す」「東アジアの緊張を高め、不信を増大させることになっている」などと指摘。日本の市民には、戦時下の女性への暴力に反対する声を結集するよう呼びかけている。
 これまでも同様の発言は繰り返されてきた。だが、「(性暴力は)日本だけではない」という言いぐさは、もはや国際社会では通用しないことは明らかだ。
 ウィリアムズさんらは現在、まさに戦争や紛争で傷ついた女性たちのケアに取り組んでいる。言い換えれば21世紀のいまも、どこかで争いが続き、女性や弱い立場の人々が苦しんでいる。そのことを忘れないでいたい。