今週のひと言

世界の女性の人権のために

「捏造記者」の汚名を着せられ、大学教員の職を失い、家族までネット攻撃にさらされた元朝日新聞記者の植村隆さんが「反撃」に立ち上がって約半年が経った。
 この間、ちょうどゴールデンウィーク中に、アメリカ各地の大学に招かれた植村さんはシカゴ、ミルウォーキー、ニューヨーク、プリンストン、ロサンゼルスと講演旅行に出かけた。体調が優れない中、「自分は捏造はしていない」「自分への攻撃は慰安婦の証言を否定するもの」「それは日本の民主主義への攻撃だ」と訴えて歩いた約2週間の旅だった。
 シカゴでは、特高警察による拷問で非業の死を遂げたプロレタリア作家・小林多喜二の研究で知られるノーマ・フィールド=シカゴ大教授が通訳兼運転手を買って出てくれるという破格の扱い。ロサンゼルスでは、右翼的な日系人グループによる抗議活動にも遭遇したが、現地の教員や学生たちが植村さんを助けてくれたという。
 講演を聴いた学生たちは「慰安婦の問題を最初に書いたジャーナリストが攻撃されているのはおかしい」「植村さんがやっていることは世界の女性の人権のためだ」と、素直に受け止めてくれていたそうだ。アメリカでは慰安婦が強制連行か否かではなく、性の相手をさせられたことそのものを問題視していた、と植村さんは語っていた。
「日本の民主主義を守るたたかい」と位置づけている植村さんの名誉毀損訴訟は、第二回口頭弁論が今月29日(月)午後3時から、東京地方裁判所103号法廷で開かれる。これに続いて午後4時から参議院議員会館で報告集会も開かれる予定だ。
 4月に開かれた第一回口頭弁論には、大法廷なのに抽選が行われるほど多くの傍聴希望者が訪れた。今回も、報告集会と合わせて多くの方が訪れてくれることを期待している。