今週のひと言

小選挙区制と定数削減をやめよ

 ここまで問題がはっきりしてきたのに、なぜ「1票の格差が生じるのは、小選挙区制と定数削減を前提にするからだ」と言えないのか。
 昨年12月総選挙について、1票の格差を中心にした判決が相次ぎ、選挙無効も判断された中で、衆院選挙区画定審議会(区割り審)は、「0増5減」の答申を出した。これに基づくと、1.998倍とかで、「2倍の範囲に収まる」という。しかし、もう少し新しい今年1月の人口に基づいて格差を試算すると、改定案の人口上位10選挙区のうち8選挙区で「格差2倍以上」となる(産経1日付)というし、「どうせやるなら21増21減」という意見が出るのも当然だ。
 だがこの議論、本質的な問題である「小選挙区制」と「定数削減」については口をぬぐったままだ。小選挙区制が少数政党抹殺の制度だとは導入当時からいわれていたが、比例代表制を含めることでごまかした。ところがその比例代表も、単純比例ではなくドント式で、大政党を有利にした。加えて最近の「定数削減」論は、少数者抹殺の意図がありあり。人口比でいえば、諸外国に比べ、日本の国会議員は多くないのだ。
 裁判所の判断は、司法府としての問題提起。マスメディアは、民意がそのまま反映できる道を求めて、それこそさまざまな利害を離れて、小選挙区制廃止、定数削減凍結・中止の主張に踏み出すべきではないのか。