今週のひと言

首相の賭けと素浪人の勝利

 「疑惑隠し解散」で、「身勝手解散」だったが、「いまなら勝てる解散」でもあった、首相の深謀での総選挙は、思惑違いは多かったのだろうが、結果的には、自公勝利に終わった。「賭に勝った安倍、流刑地の女王・小池、2週間で野党第1党の党首になった素浪人・枝野」という仏紙「フィガロ」の評は、「言い得て妙」。その結果、「民進党つぶし」には、「成功」したが、「立憲民主党」が生まれて躍進し、「立憲野党と市民の共闘」は、したたかに、むしろこれまでよりはっきりした姿で前進した。
 パンダの命名にかこつけて、首相の会見より2時間前に「希望の党」の発足を発表した小池百合子東京都知事の「小池劇場」も、少なくとも一般的には、党の政策も、体制も明らかになっていないのに、「合流」を口走り、議員総会で強引に決めてしまった、民進党の前原政治代表の独断専行も、すべてメディアを意識した行動だった。
 小池知事の民進党全部の受け入れは「さらさら」考えず、考えの異なる方は「排除致します」という本音の発言や、「憲法改正」「安保法制容認」の「踏み絵」がなければ、「希望の党」は本当に野党第一党に躍り出ていたのかもしれない。「自民大勝の最大の功労者は、前原、小池」という見方に異論を唱えるのは難しかろう。
 安倍首相は23日の記者会見で、改憲について「与党、野党にかかわらず幅広い合意に努力する。第1党であろうと、第2党、第3党、第4党とも合意を目指す」といい、「政治なので、皆さますべてに理解を頂ける訳ではないが、そういう努力を払っていくのは当然」」と、改憲発議でも、「強行」があることを否定しなかった。選挙ではほとんど語らず、メディアを利用してぐいぐいとことを進める。安倍政治との新たな対決だ。