今週のひと言

セクハラにNOと言おう

 財務省次官によるセクハラ問題は、南北首脳会談という歴史的大ニュースの陰に隠れるように、こっそりと事実認定・処分の記者会見が行われた。このような当局の態度を見れば、事の真相や責任の所在はすでに明らかだろう。
 今回の問題に際して、新聞労連や民放労連がアピールを公表した。新聞労連は折しも女性集会が開かれるというタイミングだったが、この集会の参加者一同によるアピールは、次のように自己反省の念にあふれるものだった。
 〈権力を笠に着る者たちからの、人としての尊厳を傷つけられる行為に我慢するのはやめよう。「私に非があったのかもしれない」と自分を責めるのはもうやめよう。
 同僚や先輩、上司に訴えても聞き入れられず、「受け流せ」「事を荒立てるな」と言われて黙認され 、屈辱的な気持ちを抱えてきた〉
 〈仕事にセクハラはいらない。私たちは、言葉を社会に届ける専門職集団だ。セクハラにNOと言おう。言葉でNOと示そう。私たちは一人じゃない〉
 民放労連は、内部組織の女性協議会との連名で、財務省への抗議に加えて、放送業界の各社に向けて対策の徹底を求めた。
 〈私たちは、セクハラへの徹底した対策を各社に要求する。放送局の現場で働く多くの女性は、取材先や、制作現場内での関係悪化をおそれ、セクハラに相当する発言や行動が繰り返されてもうまく受け流す事を暗に求められてきた。たとえ屈辱的な思いをしても誰にも相談できないのが実態だ。この問題はこれ以上放置してはいけない〉
 報道現場からは、今や切実な声が上がっている。この機を逃さず、経営者も労働組合もセクハラ根絶に向けてあらゆる努力を払うべきだ。取材する人々自身の人権が脅かされているのに、さらに弱い立場の人権を守る報道ができるはずはないだろう。