今週のひと言

立ち上がったメディアの女性たち

 〈安倍晋三殿 財務省の前事務次官、福田淳一氏の直接の上司であった麻生太郎財務相の「はめられた」との主張は被害者の女性に対する侮辱であり、二次的な加害行為にあたります。麻生氏はさらに「セクハラ罪という罪はない」などと繰り返し発言しました。刑法に抵触しなければ騒ぐ問題ではないと言わんばかりの発言は、セクシュアル・ハラスメントという人権侵害のもつ意味を矮小化するものであり、人間としても、政治家としても、許せるものではない。安倍首相自ら、麻生氏に対して本来なすべき被害当事者への謝罪や、様々な発言の撤回・謝罪を行うよう求めます〉
 新聞やテレビ、出版などジャーナリズムに関わる有志による「メディアで働く女性ネットワーク」が15日、安倍首相あてに、こんな内容の要請書を提出した。麻生財務相への要請書では「自らセクシュアル・ハラスメントの研修を」とさらに厳しく批判。週刊新潮が報じた「男を番(記者)にすればいい」との発言には「文句を言うなら職を奪うと言わんばかりの女性記者に対する脅しであり、決して許せない」と反発する。
 財務省前事務次官の問題が発覚したのをきっかけに、メディアの女性たちが立ち上がった。報道関係者と性暴力被害者らによる「性暴力と報道対話の会」は17日、緊急アンケートの結果を公表した。回答を寄せた女性(計103人)のほとんどがセクシュアル・ハラスメントの被害を受け、その半数が10回以上、被害に遭っているという深刻な実態が浮き彫りになった。
 省庁や役所、企業での人権研修やハラスメント防止法など法整備、被害者のケアなど課題は山積みだが、「女性の人権を尊重しましょう」と、閣僚や官僚らに向かって「教育」をしないといけないとは。
 米国でわき起こった「#Me Too」運動。「#We Too」「#With You」と日本でも連帯の輪が広がっている。被害はさまざまなところで起きている。一過性のものにせず、社会全体の問題にしなければいけない。