ご意見紹介

沖縄県民は日本国民か

本土紙は、「土砂投入」について社説を書いてくれた。その後も記事にはしてくれた。
「沖縄県民は日本国民か」と沖縄からの問いに賛同する新聞社はいないのか。
菅官房長官の発言、普天間基地が返還できないのは沖縄県知事のせいだ。
岩屋防衛大臣の発言、辺野古新基地建設は日本国民のためだ。
こんな欺瞞に満ちた発言を本土紙はスルーするのか。
もっと、日本国民は安倍政権の発言、ひとつひとつを吟味する必要があるのではないか。
そうしないと、発言が既成事実をつくり、どんどんエスカレートして、気がついたら、どうすることもできなくなるのではないか。

琉球新報:<社説>22年普天間返還困難 たちの悪い責任転嫁だ
2018年12月18日 06:01
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-850165.html
 1996年の普天間返還の日米合意以来、沖縄は何度も県内移設反対の民意を示してきた。しかし政府は県内移設にこだわり、返還時期の約束をほごにしてきた。96年の返還合意の際は5~7年後、2006年の米軍再編では14年の代替施設完成後、13年には22年度またはその後だった。仲井真県政が埋め立てを承認した際に約束した19年2月までの運用停止も困難という。近年は県の反発へのいら立ちからか「辺野古移設か、普天間固定化か」というどう喝まがいの二者択一を迫っている。
 こう見ると、政府の真の狙いが浮かび上がる。普天間の危険性除去は二の次で、軍港や弾薬庫といった普天間飛行場にない機能を備えた新基地建設を最優先することだ。
 岩屋防衛相は辺野古移設は「日米同盟のためではない。日本国民のためだ」とも述べた。日本の防衛の最前線は南西地域だと指摘し「この地域の抑止力を減退させるわけにはいかない」と強調した。
 「抑止力」の名の下で重視しているのは県民の生命や人権よりも、自衛隊や本島北部のヘリパッドなども含めた基地のリニューアル(再開発)である。防衛相の言う「国民」に県民は入っていないに違いない。有事には敵から真っ先に標的にされ、平時では事件・事故、騒音などで命や人権が侵害される。「抑止力」のために県民に犠牲を強いる構造的差別を可視化する発言であり、植民地主義の発想だ。
 新基地が欲しいのは米国よりむしろ日本政府だということも鮮明にした。何が何でも新基地を造りたい政府にとって「危険性の除去」は本気ではなく空手形の疑いがある。県の試算では工期はあと13年もかかる。「抑止力」のためにその間、普天間の危険を放置するのはあまりにも無責任だ。

沖縄タイムス:<社説>[岩屋防衛相発言]沖縄は民のうちですか
2018年12月18日 07:26
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/360820
 「国民のため」とは、どういう意味なのか。国民のうちに沖縄は入っているのか。
 翁長雄志前知事の生前の言葉を思い出す。2015年9月、新基地を巡る県と政府の集中協議で、安倍晋三首相にこう迫った。
 「『日本を取り戻す』という中に沖縄は入っているんですか」
政府が抑止力という言葉を口にしたとたん、政治家も国民も魔法にかけられたように思考停止に陥る。
 そして政府は説明責任を果たすことなく「辺野古が唯一の選択肢」という脅し文句を繰り返す。
 私たちが辺野古に代わる「プランB」を検討せよと言い続けているのはそのためだ。辺野古見直しは、譲ることのできない最低限の要求である。