今週のひと言

立ち上がる市民

 統一地方選の一つとして実施される広島市長選(4月7日投開票)に「憲法と平和を守る広島共同センター」の代表で、元広島市職労書記の川后(せんこう)和幸氏(67)が無所属で立候補する。市民団体「市民の願いにこたえる広島市長を誕生させる会」の世話人で今月初め、自ら出馬を表明した。
 同会は「核兵器禁止条約の署名・批准を日本政府に本気で働きかける市長を誕生させよう」と年明けに結成された。きっかけをつくったのは一昨年末、オスロであったノーベル平和賞の授賞式で、「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)を代表して核の被害を訴えたサーロー節子さん(87)=カナダ在住=だ。
 広島で被爆したサーローさんは昨秋、帰郷し、広島の松井一實市長に「戦争被爆地の広島市長には核兵器禁止条約を成立させるために道義的責任を果たしてほしい」と要請した。これに対して松井市長は「とんがらなくてもいい。ドングリの背比べでいきたい」と返答したと報じられている。
 「市長の姿勢を変えるために一人一人が声を上げて行動を」。サーローさんの呼びかけが、広島の市民を立ち上がらせた。
 一方の首都東京。首相官邸前で14日、「FIGHT FOR TRUTH!私たちの知る権利を守る」をスローガンにした抗議行動があった。
 新聞や出版といったマスメディアの労組などでつくる「日本マスコミ文化情報労組会議」(MIC)が主催し、現役の記者や弁護士、市民、野党議員らが参集。官房長官の記者会見で質問の制限や妨害に遭っている東京新聞の望月衣塑子記者は「民主主義が衰退する」と声を上げた。
 4月の統一地方選の次は7月の参院選だ。平和、環境、報道の自由をどう守るのか。次の世代にどんな国を残すのか。私たち主権者の行動がそのカギを握る。