今週のひと言

冷戦思考

 問題なのは、菅首相や前原外相の発想が、依然として冷戦時代の思考を抜け出せていないことだ。日米韓vs中朝ロの構造を再構築して、緊張とナショナリズムを煽る。それが外交だと思い込んでいるのだろうか。
 尖閣諸島の漁船衝突で船長逮捕を指示し、わざわざ領土問題を持ち出したのは前原外相だったが、対ロ関係でもまたやった。
 「大事なことは国際法に照らし北方領土は日本の固有の領土であるということだ。要人が何人行こうが、軍事的プレゼンスを強めようが、日本固有の領土というわれわれの意思は微動だにしない」。
 外相が言うなら首相は慎重にしても良さそうなものなのに、首相は「メドベージェフ大統領の訪問は許し難い暴挙」と外相発言を上塗りした。
 「外交」というのは、意見が違う国とも、けんかしないで、平和を構築し、うまく付き合う技術のことだ。尖閣にしても北方領土でも、双方の意見が違うのはわかりきったこと。その主張は主張で良いとして、それを平和的に実現していくにはどうしたらいいのか。
 やっぱり言葉が軽すぎるのではないか。