今週のひと言

メディアの憲法意識

 中国の習近平副主席と天皇の「特例」会見をめぐって、宮内庁長官が「天皇の政治利用」として公に政府を批判したことに対し、民主党の小沢一郎幹事長は14日の記者会見で激しい反発を見せた。この問題は政権運営の不安定要因の一つとして尾を引きそうだが、メディアと憲法の観点から気になることがある。小沢氏は天皇の「国事行為」を引き合いに「内閣の助言と承認で行われる。それが憲法の理念であり本旨だ」として宮内庁長官を「憲法、民主主義というものを理解していない。どうしても反対なら、辞表を提出した後に言うべきだ」と批判した。だが、天皇の国事行為は憲法7条で10項目が明記されており、習副主席のケースは該当しない。報道で見る限りだが、そのことを会見で指摘した記者はいなかった。グレーゾーンの「公務」だからこそ、政治利用には厳しいチェックが必要なはず。メディアの憲法意識が問われる。