今週のひと言

もの言わさぬ力

 およそ言論・表現の自由を護ろうとするものが、高額の賠償金を求めて訴えるなどということには、慎重であるべきではないか。問題の「週刊新潮」誌上の「押し紙」報道で、読売3本社が、新潮社と黒藪哲也氏に5500万円の賠償を求めたケースだ。
 押し紙が何%なのか、それでいくら余計に稼いでいるかは、わからない。だが、数字が間違いなら、説明して正せばいい。烏賀屋事件、新銀行東京事件などに続く「恫喝訴訟」…。読売よ、おまえもか!
 もう一つ重大なのは、NHKスペシャル「JAPANデビュー」第1回「アジアの“一等国”」に対する右翼の集団訴訟だ。ネットで原告を募集して、8300人がNHKを訴えた。
 周辺諸国の国民の意思を踏みにじり、植民地支配を正当化し、美化しようとする巨大な圧力は、2冊になった「つくる会教科書」と呼応し、「物言えぬ社会」への足音だ。いま、この不気味さに気づいて立ち上がらなければ、日本が危ない!