今週のひと言

弾圧の真実

 「ビルマの山岳地帯で起きていることは国内の人も知らない。どれだけメディアがコントロールされているか、恐らくみなさんには想像もつかない」
 ビルマ(ミャンマー)の軍事政権下で抑圧される少数民族を描くドキュメンタリー映画「ビルマ、パゴダの影で」(04年)を監督したアイリーヌ・マーティーさん(49)の言葉だ。3月の公開に先立ち来日したマーティーさんは、東京でのトークで拷問や殺害などの人権侵害の実態を訴えるとともに、「情報の遮断も大きな抑圧の一つ」と強調した。
 観光用PR番組の撮影と偽ってビザを取得。さらに国境地帯のジャングルはタイ側から潜入するなどして難民生活を送るカレン族やシャン族の叫びを映像に収めた。「私たちは世界の人々に伝えると彼らに約束した。日本でも長井健司さんが弾圧の真実を伝えようとして命を落とした。とても勇気がある方だと思う」とマーティーさん。報道の原点がそこにある。