今週のひと言

原点に立ち返れ

 新年の2008年は、地球環境問題が大きな転機を迎えることは間違いない。年の瀬にインドネシアのバリ島で開かれた国連の気候変動枠組み条約第13回締約国会議では、すべての国が、温室効果ガス削減のための新しい国際的な枠組みを今後2年間でつくるという「バリ・ロードマップ」に合意した。福田康夫首相も、中国の温家宝首相との年末の首脳会談で、実効的な枠組みづくりに中国も参加するよう要請。7月の北海道洞爺湖サミットを足がかりに国際社会でのリーダーシップを発揮しようと躍起になっている。
 だが、国内に目を向ければ、この国は問題が山積だ。国会は参院選の与党過半数割れにより、当初は白熱した議論も期待された。ところが、与野党が互いの法案を阻止し合って政治は停滞。新テロ特措法案や年金問題などの重要課題は、本質的な議論にさえ至っていない。衆院解散・総選挙も取りざたされ、マスメディアも審議日程など上滑りな報道に傾きつつある。
 もういい加減、原点に立ち返ったらどうか。「豊かな国」を夢見て、高度経済成長を遂げたあげく、公害問題が生じ、環境が破壊され、バブル経済がはじけ、人々の心が壊れ、年間自殺者3万人の国をつくり上げた。
 一人ひとりが生きやすい社会にするにはどうすればいいのか。そのための政治であり、メディアだ。2008年こそ、それを考え、実行する元年にしたい。