今週のひと言

渡辺氏は真実を語れ

 かつて新聞王ハーストは「君は写真を送れ、私は戦争をつくる」と言った、と伝えられている。これは伝説にすぎない、ともいうが、要するに、戦争になってスクープを連発すれば新聞が売れることを意識した言葉だった、という話だ。
 ところで日本。「大連立」の仕掛け人が、読売グループの渡辺恒雄会長・主筆だったという話は、聞き捨てならない。いくら「改憲」が社論だとしても、日本一の部数の大新聞のトップが、「国士」気取りで実は「政界の仕掛け人」ということで、ジャーナリズムとしての姿勢と信頼が保てるのか。
 「読売で真実を読みたい」と書いた朝日は、16日付で小沢インタビューを掲載した。「小沢氏は真実を語れ」と書いたのは読売だった。そっくり「渡辺氏は真実を語れ」とお返ししたい。読売の社内にだって異論があろう。いまの時代、「君は大連立をやりたまえ。私は世論形成を引き受ける」ということでは、「新聞拡販」の意図よりタチが悪い。