今週のひと言

シビリアンの暴走

 沖縄の米軍普天間飛行場移設をめぐり、代替施設建設で日米両政府が合意した名護市辺野古の海。建設につながる一切の行為を体を張って阻止しようとする住民、市民らを前に、防衛相の命令で海上自衛隊の掃海母艦とダイバーが事前調査作業に投入された。米軍と日米同盟のためには、政府は自国民をすら軍事組織で抑圧することを躊躇しない。62年前におびただしい犠牲とともに終わった戦争は、軍人の暴走の果てだった。今、暴走しているのはシビリアンだ。
 ワーキングプアという言葉が定着し、貧困が社会問題であることは隠しようがない。長崎市長射殺など銃器による凶悪事件が立て続けに起き、社会不安も高まっている。「貧困」「社会不安」に「軍事優位」の政治。強いリーダーシップがもてはやされるに及び、「いつか来た道」という言葉が頭をよぎる。暴走シビリアンが躍起になる日米同盟は、現代版の三国同盟だろうか。だが、当時と違うことがある。それは憲法9条。一時の熱狂で同じ愚を繰り返してはならない。