今週のひと言

護憲バネをどう生かすか

 憲法改正賛成派がほとんどの世論調査で減少し、9条を守ろうという意見が増えている。5月3日の憲法記念日の在京各紙も、改憲派の読売、産経、日経が静かだったのと裏腹に、護憲色の強い東京、朝日、毎日の各紙が紙幅をさいて憲法問題を論じたのが今年の特徴だった。多くの国民やメディアは、ひところの改憲熱や動揺の時期を脱し、現憲法の価値を冷静に見つめ直し始めているように見える。
 ところが国会ではそんなことにお構いなく、憲法改正国民投票法案が十分な審議なしに首相の意向と国対の論理で強行成立させられようとしている。憲法問題での国民と政治の深刻な「乖離」。それをただす第一歩は7月の参院選のはずだが、憲法問題での対立軸と実際の政党配置がずれている現状がもどかしい。小選挙区制導入を許してしまったことがその最大の原因だ。しかし、その悪条件の中でも、国民の護憲バネをどう生かしていくかの知恵が、護憲運動の側に求められている。