今週のひと言

沖縄補選と宜野湾市長選が示すもの

 統一地方選後半戦、福島・沖縄の参院補選が22日に行われた。沖縄補選では昨年の知事選に続き、野党統一候補が自公推薦候補に敗れた。基地問題は争点にならず、野党候補側も前面に掲げたのは格差是正だったと伝えられている。この結果をもって、日米両政府が合意している米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市移設が実現に近づく、あるいは県民がそれを容認したと解説することはたやすい。しかし、宜野湾市長選では、国外・県外移設を訴えた伊波洋一氏が県内移設を容認する与党系候補を破って再選した。沖縄の民意はそんなに単純な図式ではない。
 基地問題だけに絞れば「基地のない沖縄」を求める声が圧倒多数を占めることは、各種世論調査が繰り返し示している。しかし、その民意がかなう選択肢は示されていない。普天間飛行場を例に取れば、周囲を住宅が囲む危険性は米側ですら認めており、撤去が緊急に必要なことは明らか。しかし、米国は撤去と代替飛行場の建設とは「ワンパッケージ」だと譲らず、日本政府はその言いなりだ。
 7月には参院選が控えている。必要なのは、沖縄の人々の選択肢を増やすこと。現実がそうなっていないのは、それを許さない政権を選んでいる日本国の主権者たるわたしたち一人一人の責任だ。