ベネズエラには「干渉」より「援助」を

    2019/02/15

     こんなことが許されていいのだろうか?
     勝手に「制裁」と称して経済を締め付け、昨年5月、選挙で68%の支持を得たマドゥーロ大統領について「米国は結果を受け入れない」と宣言する。挙げ句の果てに、この1月、輪番制で回ってきた極右のグアイドー議員が国会議長になった機会に、「暫定大統領」を宣言させ、マドゥーロ大統領の就任式の妨害を図る。どう見ても「法の支配」と「内政不干渉」に反する「国際犯罪」。クーデターだ。
     しかし、日本から見れば地球の裏側のことで、あまり報道されないうえ、情報は米国による「西側報道」ばかり。国民はほとんど知らされないまま、日本政府は2月5日、河野外相談話で、グアイドー支持を表明した。
     「米国の裏庭」とされていた中南米は、米国CIAの暗躍にもかかわらず、民主化が進んできた。米国はキューバのカストロ、ベネズエラのチャベスといった指導者が世を去ったのを機会に、覇権を取り戻そうと躍起。ボルトン大統領補佐官は、昨年11月、キューバ、ニカラグア、ベネズエラ3国を「専制のトロイカ」と呼び、「これは無限の人道的被害の原因であり、巨大な地域の不安定の動力。西半球の共産主義の不潔な揺りかごだ。米国は米国の要望が満たされるまでこれらの国々との外交関係を断絶する」と露骨に表明。OAS(米州機構)に働き掛けている。
     米国は、国民生活の窮迫で「難民」「移民」が増加している、というが、数日、あるいは日帰りで隣国に買い物に行ったりするのは、この地域では珍しくないのだそうで、「人道的危機」はかなりオーバーな主張らしい。人道的問題があるなら「援助」すればいいので、「制裁」は何の役にも立たない。
     米国に追随し、無責任に内政干渉の声明を出す日本外交。これでいいのだろうか。